関脇の昇進条件や小結との違いについて。人数や定員に制限はあるの?
大相撲の番付の一つである関脇は、
全ての力士の中でも、
かなりの実力を持つ者しか
昇進する事が出来ない地位でもあります。
では、関脇へ昇進するための条件には
一体どのようなものがあるのでしょうか。
他にも、
・関脇と小結との違いについて
・関脇には人数や定員に制限があるのか
これらについても尺を取って解説していきます。
関脇へ昇進するための条件とは?
そもそも関脇に昇進する条件には
一体どのようなものがあるのでしょうか?
関脇の前の番付の位は小結ですが、
基本的には小結で勝ち越しすれば
関脇に昇進することが可能です。
ただし、番付には人数制限もあるので、
関脇の力士が大関昇進を果たしたり、
あるいは小結へ陥落する等の変動が起きなければ、
昇進できずに小結のままということもあります。
また、前頭上位の力士から見ると、
小結や関脇の力士がみな負け越していれば、
前頭から一気に関脇になる事もあります。
後述しますが関脇の人数には上限がないので、
関脇の人数を増やして調整することもありますが、
近年では殆ど行われていません。
関脇と小結の違いとは?
では、小結から関脇に昇進することで
一体どんな違いが生まれるのでしょう。
大関を含め、関脇も小結も
「三役」という総称で呼ばれる番付です。
給料も「三役」という括りで違いはなく、
付き人の数も「幕内は2人から5人」
という括りで紹介されるなど
この2つの番付の共通点はかなり多いのです。
給与においても、2018年の改正によって
関脇は小結と同じ「三役」として
月給180万円と同様の待遇とされています。
相撲部屋ごとに小結より関脇の方が給料が多い、
付き人も小結は3人で関脇は4人というように
個別な違いはされていますが、
全体として明確な違いは設けられていないようです。
強いて言うなら、
関脇の力士の方が圧倒的に強いということでしょう。
「大関候補」と称されつつも、
結局は昇進出来なかった力士のほぼ全てが
関脇経験者である事を踏まえると、
この2つの番付には、大きな差があると
考えた方が自然なのではと感じます。
まあこれは、
どちらの番付が上なのかを踏まえれば、
当然のことかもしれませんが…
・参照:小結の語源や人数、昇進条件について。
関脇の人数、定員に制限はあるのか
では、関脇力士の数は一体何なのでしょうか?
人数や定員に制限があるのかについても
気になる所ですね。
関脇の場合は下限が東西に1人ずつ、
合計2名いるのがが基本であり、
最低でも1名は存在する番付です。
少なくとも、
1人も関脇がいないという状況は起こりません。
その一方で、定員は特に決まりがなく、
実力に見合った力士がいるのであれば
何人でも配することが可能です。
過去の事例では、
1972年には関脇が5人だった事がありますし、
1992年には4名の関脇がいた場所もありました。
しかし、近年は制度が厳しくなったのか、
2011年に現役時代の鶴竜親方が
3人目の関脇に昇進した例を除けば、
関脇が2名より多くなった事は
数える程しかありません。
まとめ:関脇について
関脇に昇進するには、
小結で勝ち越す事が基本的な条件なのですが、
人数制限がある以上、関脇の力士が勝ち越したり
あるいは大関から陥落した力士が関脇になる等で
昇進できなかったという例も珍しくありません。
また、関脇と小結の違いですが。
給料などの待遇面での変化はそこまで無いのですが、
この2つの番付の強さには
かなりの開きがあると考えた方がいいでしょう。
そして関脇の定員は、最低でも東西に1人ずつ、
2人の人数がいるのが基本になっている一方、
その上限は特に定められてはいません。
ただし、近年は条件が厳しくなり、
定員2人が基本になってはいるようです。
実力が伴っている力士がいるのであれば
どんどん昇進させれば…とも思うのですが、
あえて人数を少なくすることで、
力士たちの競争意識を高める効果も予想できます。
やはり仕事ですし真剣に取組を行って欲しい、
業界としても力士全体の技術力の向上なども
求めたい思惑があるのかもしれませんね。
なお、⇩⇩の記事では、
関脇力士の給料や年収などについて
分かりやすくまとめているので、
興味があれば一度ご覧になってみて下さい。
・参照:関脇力士の給料、年収はどれ位なのか