相撲部屋の1日や上下関係について。東京以外にもあるの?

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相撲部屋と聞くと、どんなイメージを持っていますか?
たいがいの方は、厳しい指導が行われる、上下関係の厳しい部屋と思われるでしょう。


はい。そのとおりです。昔から、相撲部屋は規則が厳しく、上下関係もはっきりしていて、あまりの厳しさに逃げ出す若い力士も多くいます。あのレジェンド旭天鵬も、一度モンゴルまで逃げて帰ってしまい、親方が説得して連れ戻したとう逸話があるくらいです。


相撲部屋で力士が1日をどう過ごしているかを、その上下関係をもとにご紹介します。
また、相撲部屋は東京以外にもあるのかも同時に見ていきましょう。
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相撲部屋の1日について解説!


まずは、相撲部屋の1日について見ていきましょう。

部屋によって若干スケジュールは異なりますが、大まかに言うと以下のような1日になります。
(時間については後ほど解説します)


・起床
・稽古
・食事・風呂
・昼寝
・自由時間
・夕食
・自由時間
・就寝



まず、食事が2回しかないことに驚きませんか?
力士って何度も食事をするイメージがありますよね。


でも、2回だけなのです。起きて、朝食を取らずに昼頃まで稽古して、お腹がぺっこぺこの状態で、たっぷりご飯を食べて昼寝をするのが一番身体を大きくするのです。
ですから、よく「朝食を抜いて、昼食にどか食いすると太る」というのは本当なのですね。

横綱の日馬富士は、食べることがあまり好きではなく、体重を増やすのに相当苦労したという逸話もあります。

※参照:日馬富士が引退する可能性やその後の進路は?大学院を休学した理由も解説


昼寝の後は自由時間で、関取は行事になどに参加しなければならない日もありますが、行事がない日はまったくの自由時間です。

もちろん外出も出来ます。幕下以下の力士は、掃除や夕食の準備や、付き人の場合は関取の付き人をつとめたりと忙しいようですが、関取集が発信しているツイッターなどを見ていると、楽しく過ごしている様子なども垣間見れ、自由時間はリラックスして力士たちは過ごしているようです。

以下では起床、稽古、食事の時間を詳しく見ていきますが、その順番から上下関係の厳しさがより分かりますよ。


相撲部屋の上下関係について解説!


ここからは、1日のスケジュールから見られる相撲部屋の上下関係について解説します。


まず起床ですが、これは番付の低い順に起きます。幕内と十両の力士を「関取」と言い、それ以外の力士を「取役」と言うのですが、それぞれ以下のようになっています。

・取役:5時~5時半
・関取:7時~7時半



稽古時間も異なります。

・取役:6時~9時半
・関取:8時~10時半



このように番付の低い者から稽古を始める仕組みになっています。


まずは取役が大きな号令で何度も四股を踏み、土俵のまわりを回り足腰を徹底的に鍛えます。
息が上がった頃に関取衆が入って来ます。するとまた緊張感が漂います。関取衆が基礎の動きから身体か暖まってきて、取り組みの稽古に入っても、取役たちは、休むことは許されません。

私はよく朝稽古を見学に行くのですが、少しでも休んでるような態度をとろうものなら、親方の「○○-!ぼさっとするな!腕立てふせ50回!」といった厳しい声が飛んできます。

もちろん関取衆の稽古もとても厳しいです。もうこれ以上動けないってくらいぶつかり稽古を繰り返します。最後には関取衆は全員肩で息をしているというイメージです。


そして風呂・食事の時間も分かれています。

・取役11時半~1時半
・関取11時半~1時



ここで、時間が逆転します。風呂で取役は関取の背中を流したり、身の回りの世話をします。食事も関取が食事を取り始めると付け人と番付の低い力士が全て給仕をします。基本的には関取衆が食事は終わらなければ、取役は食事はとれません。

昼寝は、だいたいの力士が3時頃まで寝て、夕食までは自由時間です。


ここまでのスケジュールで分かるように、相撲部屋では上下関係ははっきり分かれます。
十両にあがるのと幕下ではかなり扱いが変わってきます。

十両にあがると付き人も引きますので、幕下以下の力士からすると、早く十両にあがりたい!って燃えている事でしょう。

※参照:十両の給料、月収、年収について。待遇や優勝賞金はどれ位?


関取になれないと一人暮らしできない?


また、相撲部屋の上下関係に関連してよく聞かれる質問に、結婚しても別居なの?とか、番付があがったら相撲部屋から出て一人暮らしが出来るの?などがあります。


基本的には、結婚するまでは関取であっても相撲部屋で住むのがルール。逆にいえば、関取で結婚すれば、夫婦だけで部屋または家を借りて暮らせるということです。

この辺りからも角界の上下関係の厳しさが見てきますね。


そして、関取は個室が与えられます。
これについては、前にスポーツバラエティ番組である関取が言っていた「幕下以下の共同部屋のいびきはとにかくすごい!まるで動物園だ」という発言が印象に残っています。

夜の共同部屋を録画した映像もそのあと流れたのですが、信じられないくらいの大きないびきが部屋のあちこちから響いていました。


関取になると、このいびき地獄からも解放されるのですね。

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相撲部屋って東京以外にもあるの?


相撲部屋の上下関係についてご紹介しましたが、相撲部屋は東京以外にもあるのでしょうか。


実は、相撲部屋の多くが両国国技館の周辺に部屋を構えているのですが、東京以外の県に本拠地を構えている相撲部屋もあります。

その一部をご紹介します。


・鳴戸部屋:千葉県松戸市
・佐渡ヶ嶽部屋:千葉県松戸市
・阿武松部屋:千葉県習志野市
・湊部屋:埼玉県川口市
・春日山部屋:神奈川県川崎
・式秀部屋:茨城県龍ケ崎市



このように、千葉県、埼玉県、神奈川県、茨城県と、いずれも関東圏に置かれていますね。

親方衆は両国国技館での会議などに参加する機会も多く、本場所の移動も考えると、東京近郊でないと不便なのでしょう。


なお、昔は「上方相撲」というものが行われていた事から、関西にも相撲部屋がありました。

しかし、相撲部屋の規模の縮小や東京への一極集中によって上方相撲が大相撲に吸収されたため、相撲部屋の所在地は関東圏に留まっています。個人的には名古屋、大阪、福岡にも相撲部屋があっていいと思うのですが、これらの場所へ相撲部屋を置くという話は聞かないので、地方に相撲部屋を設置するのは難しいのかもしれませんね。


この記事のまとめ


相撲部屋の1日やその上下関係について解説してきました。


相撲部屋の1日のスケジュールは、関取か取役かによって微妙に異なります。この番付の差は住居が制限されている事にも及ぶ点からも、非常に厳しい制度だと言えそうですね。


また、相撲部屋は東京以外にもあるのですが、いずれも関東圏に留まっているという点も特徴として挙げられます。以前は関西にも相撲部屋が置かれていた事例もあり、角界の振興のために地方に相撲部屋が置かれてもいいとは思います。今後に期待ですね。

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