前頭の意味や給料、枚数について。小結昇進の基準は?

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相撲界で用いられる「前頭」とは、
力士の地位を表す言葉の1つです。


この前頭の力士の中に、近々、
三役や横綱という地位を極める力士が
含まれているわけです。



そこでこの記事では、


・「前頭」にはどのような意味があるのか
・前頭の力士がもらえる給料について
・前頭の枚数はどれ位あるのか
・前頭の力士が小結に昇進する基準について


この4点について解説していきます。
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相撲の番付「前頭」とはどういう意味?


相撲における「前頭」とは、
力士の地位・格付けを示すものなのですが、
この言葉には2通りの意味があります。



まず、狭義では、
小結と十両の間に位置する全力士のことを指します。


つまり、幕内力士の中で、
横綱、大関、関脇、小結の地位にある力士を除いた
全力士の地位
(格付け)が「前頭」というわけです。


この場合の「前頭」とは、
役のついていない幕内力士ということで、
「平幕(ひらまく)」という呼び名と同義になります。


一般企業において使われる
「平社員」という言葉と同じようなものですね。



しかし、本来、「前頭」と言う言葉は、
江戸時代の「前」相撲の「頭」という意味が
そもそもの由来となっている言葉です。


そこで、広義においては、
「役力士(横綱・大関・関脇・小結)」と
「前相撲」という番付上の両極にいる
力士の間に位置する全力士
が「前頭」なのです。


つまり、平幕力士のみではなく、
十両や幕下、三段目や序二段、
そして序ノ口を含めた全ての力士が
「前頭」と言うことになります。


ですから、番付表上においては、
平幕から序ノ口の力士には、
前頭という地位名と四股名が記されています。



このように2通りの意味を有するのですが、
一般的に「前頭」という言葉は、
狭義の意味で使われるのが一般的となっています。


この記事内でも、以下においては、
狭義の意味での「前頭」について言及します。

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前頭の力士の給料はどのくらい?


それでは、前頭の力士には
どれ位の給料が支給されているのでしょうか。



前頭の力士の給料ですが、
およそ130.9万円の月給が支給されています。



他にも、本場所の成績ごとに支給される
「力士報奨金」である24万円が
年6回の本場所ごとに支払われ、
これに勝ち越しや幕内優勝、金星などで
その額も更にアップします。



また、テレビ出演をしている力士の場合だと、
その出演料を貰える事もあります。



こうした額を考慮すると、
前頭の力士がもらえる年収は
最低でも2000万円程度
と言えそうですね。


前頭の枚数は何枚あるの?


前頭と一口に言っても、その地位は、
「筆頭」と言われる、その中で一番上にあたる地位から、
14、15枚目など十両に一番近い地位の枚数まで
様々なものがあります。


この前頭の枚数は、だいたい、
東と西のそれぞれ15枚目くらいまであるでしょうか。


「くらいまで」という曖昧な言い方になるのは、
幕内の人数が42名以内と決まっているためなのです。


幕内全体で42名以内ですから、
横綱や三役(大関・関脇・小結)の人数によって、
前頭の人数は必然的に絶えず変化するわけです。


つまり、三役以上の力士が少なくなるほど
前頭の数は増えることとなります。

仮に横綱と大関がいなくなり、
関脇と小結が1人づつになった場合は
前頭の数は19枚目まで増えることとなります。


また20年初場所では、徳勝龍関が
「幕尻優勝」を果たして話題になりましたが、
この時の徳勝龍関の番付は西前頭17枚目でした。

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前頭の力士が小結に昇進するためには?


番付が前頭の力士の中でも
関脇や小結などの「三役」経験者なのかを見ると、
その実力がある程度は分かってくるものです。


では、前頭の力士が、三役の一番下である
小結に昇進するための基準らしきものは
何かしら決まったものがあるのでしょうか。



結論から言うと、
前頭の力士が小結に昇進するための
特別な基準というものはありません。


番付は、基本的に、
勝ち1点につき番付が一枚上がる、
負け1点につき番付が1枚下がるという
基準に基づいて決まっていきます。



しかし、それぞれ力士の前後地位にいる
力士の勝ち負けの具合により、
厳密にこの決まりが適用されるとは言えず、
時の運不運があると言われています。


ですから、前頭筆頭で1点の勝ちであっても、
運が悪いと、半枚(西から東に移るだけ)しか
上がらなかったりするケースもあるようです。



逆に、筆頭の少し下でも大勝ちした場合、
小結を飛び越して、
いきなり関脇になるケースもあります。

※参照:関脇の昇進条件や小結との違いについて。人数や定員に制限はあるの?


まとめ:相撲の番付「前頭」について


前頭」と言っても、
筆頭から十両の1枚上の最下位の枚数までと、
その地位内でもかなり幅があるものです。


相撲の番付「前頭」には、

・小結と十両の間に位置する全力士のこと
・彼らに序の口や序二段、三段目や幕下力士を合わせた全力士のこと


これらの2つの意味があります。
(一般的には前者の解釈が用いられています) 


前頭の力士の給料は、130万円程の月収に
その他様々な収入を考慮すると、
2000万円程の年収を貰える事が多いです。

また、前頭の力士の人数を表す枚数は、
東西あわせて15名程で、
彼らが小結に昇進する基準については、
その力士の前後にいる者の勝ち負けの影響を
受けるため、明確な基準はありません。


横綱や大関、三役同士の力士による
取り組みでないからと気を抜かず、
前頭同士の相撲もしっかりと観戦し、
彼らの将来に期待をして、
応援していきたいものですね。


なお以下の記事では、前頭を含めた、
大相撲における番付の一覧を解説しているので、
興味があればクリックして読んでみて下さい。


※参照:大相撲の番付一覧!ランクや順番はどうなってるの?



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