これより三役の意味は?矢や弦の意義や横綱は含まれるのか?
大相撲の千秋楽を見ていると、
「これより三役」という言葉を
聞くことがしばしばあります。
この言葉ですが、
一体どのような意味があるのかご存知ですか?
また、千秋楽での三役の取り組みを見ていると、
しばしば矢や弦を見かける事がありますが、
これらには一体どのような意味があるのでしょうか。
「これより三役」には
横綱が含まれるのかについても、
同時にご紹介します。
「これより三役」とはどのような意味なのか
「これより三役」とは、大相撲の15日目である
千秋楽の取り組みの中での、
最後の三番の取り組みのことを言います。
大相撲の取り組みの時間は千秋楽だけが
普段より早く、次々と幕内の取り組みが進み、
残り三番というところで、呼び出しによる
「これより三役~」という声が響き渡ります。
場内はピンと張り詰めた空気に変わり、
そして拍子木の美しい音に合わせて
これからの三番を取り組む東方の力士が
3人土俵に上がり、前に二人、
後ろに一人の扇形で同時に四股を踏み、
次に西方の力士が3人土俵に上がり、
今度は前に一人、後ろに二人の
逆になった扇形で四股を踏みます。
この儀式を「三役揃い踏み」と言います。
単純に言ってしまえば、これから三番をとる力士が
土俵にあがり揃って四股を踏むという儀式ですが、
実はこの儀式には深い意味があるのです。
※参照:三役の意味やその人数制限について。「三役揃い踏み」とは?
「これより三役」における矢と弦の意義
「これより三役」の儀式の後に取り組まれる
取り組みの勝者には、懸賞金に合わせて
「弓矢」に関するものが与えられるのです。
そもそも「三役」とは、大関、関脇、小結を指し、
儀式後の取り組みで最初に勝った力士には
「小結にかなう」として「矢」が与えられ、
2番目に勝った力士には
「関脇にかなう」として「弦」が与えられ、
結びに勝った力士には
「大関にかなう」として「弓」が与えられます。
なお、最後の弓に関しては、
現在は弓取り式の儀式を行う力士が
代わりに弓を受け取る形になっています。
「これより三役」に横綱は含まれるのか
これより三役という言葉を、
残り三番を取り込む力士6人と考えると、
当然ここに横綱が入って来ます。
余談ですが22年11月現在、
「これより三役」に最も多く登場しているのは
元横綱・白鵬の宮城野親方となっています。
続いて勝ち星の多い大関陣が加わります。
横綱が強い場合、「これより三役」の取組で
大関が負けてしまうこともしばしば。
元大関・千代大海の九重親方は
「これより三役」の取組で35敗を喫してますが、
これは長きに渡って大関を務めた証とも言えるでしょう。
そして、この狭き門に平幕力士が入ってくるとなると、
相撲ファンは大変興奮するものです。
千秋楽の残り三番に
平幕力士の取り組みが組まれるということは、
その場所の優勝争いに平幕力士が
入ってきているということになります。
そのため、「三役揃い踏み」の儀式に
平幕力士が土俵に上がると、
場内から歓声が沸き起こります。
20年1月場所では、当時西前頭17枚目であった
徳勝龍関が「これより三役」に参加。
大歓声をもって迎え入れられました。
ここで1店補足。
「三役」と「これより三役」は同じではないと言うことです。
そして現在「三役」とは「関脇」と「小結」を指すことが多く、
「大関」は特別な地位とされています。
十両から幕内にあがった力士たちが目指すのは、
この「三役」の地位。
でも、たとえ地位が平幕であっても、
連続の白星を続け、優勝争いに入っていけば、
千秋楽に「これより三役~」の言葉の後に
土俵に上がれるのですから、応援したくなりますよね。
この記事のまとめ
「これより三役」とは、大相撲における
千秋楽の取り組みの中で、
最後の三番の取り組みのことを指す言葉です。
この3つの取り組みに勝利した力士には
矢、弦、そして弓が与えられるようになっています。
また、「三役」という言葉に
横綱は含まれていないのですが、
「これより三役」という言葉には横綱が含まれる事は多々あります。
ちなみに、以下の記事では
大相撲の番付を全てまとめてあるので、
以下のページも一度ご覧になってみて下さい。
※参照:大相撲の番付一覧!ランクや順番はどうなってるの?