敢闘賞、技能賞、殊勲賞の違いとは?大相撲の三賞を解説

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本場所で一番気になるのは、
言うまでもなく、幕内最高優勝の行方です。


ただ、千秋楽が近づいていくにつれて、
話題に上ってくるのが「三賞」です。


いわれる

「敢闘賞」
「技能賞」
「殊勲賞」

こちらの3つの事ですね。


この記事では、大相撲の三賞である
敢闘賞、技能賞、殊勲賞について
それぞれの違いを含め解説します。
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大相撲における「三賞」とは?



はじめに、大相撲の「三賞の概要について
簡単に解説します。


大相撲における三賞ですが、1947年に、
角界の発展のために設けられました。


三賞受賞力士を決めるのは、
相撲協会から任命された相撲記者クラブ員や、
審判部部長・副部長、たまり会などの
いわゆる選考委員と言われる方々です。


千秋楽に三賞選考会議が開かれ、
受賞力士が決定されます。


各賞とも、受賞者は1名とは限らず、
1つの賞を複数力士が受賞するケースも。


そして、
三賞のいずれかを受賞した力士には
賞金として200万円が送られます。


なお、どの賞も、
関脇以下の幕内力士で
勝ち越しが受賞条件となりますが、
各賞とも、明文化された
受賞基準というものはありません。


とは言っても、
一般に各賞を受賞する力士は
以下のような条件が課されるようです。



受賞するには、一体何が必要なのか。


1つずつ確認していきましょう。

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敢闘精神あふれる相撲をとった力士に贈られる「敢闘賞」


はじめに「敢闘賞」について解説します。


この敢闘賞ですが、その場所において
敢闘精神を発揮した相撲を見せた
力士に贈られる賞になります。



10〜11勝以上の成績が
受賞の目安とされていますが、
元大関や三役常連である実力力士は
対象外になることも多いようです。


それとは逆に、横綱や大関を
複数破っての8勝の場合、
受賞可能なケースもあります。


その他に、新入幕で二桁勝利した力士、
他の2つの賞に該当しないが活躍した力士、
奨励の意味を込めてベテラン力士などに、
贈られる場合もある賞です。


これまでの最多敢闘賞受賞記録は、
元関脇の貴闘力の10回が最高となっています。


21年の3月場所では、明生関と碧山関がダブル受賞。
明生関は大関の正代関、貴景勝関を破った事が評価の対象。
碧山関は、11勝4敗という優勝次点の成績が評価されました。


優れた技能を発揮した力士に贈られる「技能賞」


続いて「技能賞」について解説します。


この技能賞ですが、その名の通り、
技能的に優秀な力士が受賞する賞です。


決まり手が豊富で、
寄り、押し、投げ、立合いなどが
相撲の基本に忠実な力士に与えられるもので、
同一力士が複数回受賞するケースも多いです。


この技能賞を受賞するということは、
幕内で個性派力士として認められることに等しく、
三賞の中では受賞を願望する力士の多い賞、
三賞の中で受賞して最も嬉しい賞ともされています。


技能賞受賞の最多力士は、
「もろ差しの名人」と言われ、
10回の受賞を果たしている
元関脇・鶴ヶ嶺です。


「該当力士なし」のケースも少なくなく、
2013年から15年の計18場所において
該当者がいたのは5場所のみとなっています。


21年の3月場所では、若隆景関が受賞。
若隆景関にとっては初の3賞受賞となります。

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優勝力士や横綱に勝った力士に贈られる「殊勲賞」


最後に解説するのが「殊勲賞」です。


この殊勲賞は、横綱や大関に土をつける等、
優勝争いに大きく影響を与える白星を
挙げた力士が対象となっています。



優勝力士の成績が14勝1敗であった場合、
唯一、優勝力士に土をつけたことが
評価の対象となり受賞するケースもあります。


また、金星を挙げるなどの
殊勲の星がある場合、
8勝でも受賞するケースもあります。


殊勲賞の最多受賞力士は、
10回の受賞を果たしている
現高砂親方(元大関・朝潮)と
現浅香山親方(元大関・魁皇)となっています。


21年の3月場所では、
幕内最高優勝を果たし大関復帰を決めた照ノ富士関が
3回目の受賞を果たされました。


まとめ:敢闘賞、技能賞、殊勲賞について


敢闘賞、技能賞、殊勲賞の違いとしては、


・敢闘賞:その場所で好成績を残した力士に贈られる賞
・技能賞:決まり手などの技能が優れた力士に贈られる賞
・殊勲賞:優勝争いに大きな影響を与えた力士に贈られる賞


このような事柄が挙げられます。



三賞を受賞するということは、
その場所で、優勝ではないけれども
活躍をした力士であるという証でもあります。


ですから、
三賞の歴代受賞力士一覧などを見ると、
その場所がどんな場所であったかを思い出したり、
○○関という力士が大活躍していた
時代があったなあなどと、
大相撲を振り返ることも出来ます。


今後、優勝の行方だけでなく、
三賞の受賞者についても注目してきたいですね。

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One Response to “敢闘賞、技能賞、殊勲賞の違いとは?大相撲の三賞を解説”

  1. 伊藤亘央 より:

    朝潮(現高砂親方)の大ファンでした。北の湖に勝ち越し、しかも北の湖は朝潮戦が唯一の黒星で14勝1敗の場所が3場所もあります。大関昇進後も強さと弱さが同居して、思わぬところで優勝争いに影響する殊勲星をあげました。「殊」の字の部首の歹(ガツヘン)は“壊す”という意味があります。まさに綺麗に白星を連ねようとする部分を黒に壊すという魅力があります。そのような面白さを実感しながら当時は観戦していました。

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