行司のなり方や階級、ランクについて。給料や年収はどれ位なの?
行司は、相撲において、
土俵上での取組の進行役と勝敗の行方を見届け、
勝者を判定する役目を担っています。
ただ、行司について詳しく知っている方は
相撲ファンの中でも
かなり限られてくるのではないでしょうか。
そこで、この記事では、
・行司のなり方について
・行司の階級、ランクについて
・行司の給料について
この3つについて解説していきます。
行司になるにはどうしたら良いの?
「行司のなり方」についてご存知ですか?
行司へなるには、
健康面でのチェックなどで適格者と認められ、
かつ、中卒以上の満19歳未満の男性という
年齢制限が設けられています。
20歳以上だと、いくら熱意があっても
その時点で門戸は閉ざされてしまう訳ですね…
なかなか厳しい条件だなと感じます。
志願手順としては、まず、相撲部屋に所属して、
部屋から行司会と相撲協会に
推薦してもらうという形になります。
定員に空きがあり、審査を通過出来れば、
晴れて行司となれますが、
仮に相撲協会から行司として認められても、
初めの3年間は養成期間となります。
この間に、相撲部屋での雑用を熟しながら、
相撲の歴史や勝敗の見極め方を学び、
行司独特の発声や相撲文字などの修行に
励むことになります。
行司にも階級やランク付けがあるの?
相撲と言えば、序の口から横綱までの番付を
イメージされる方も多いと思います。
こうした階級を1つずつ上がっていき、
自身のランクを上げる事が重要ですからね。
では、行司には力士と同様に
こうした階級、ランク付けをされるのでしょうか。
実は、行司にも力士と同様に
階級、ランク付けというものがあります。
下から、
・序ノ口格
・序二段格
・三段目格
・幕下格
・十枚目格
・幕内格
・三役格
・立行司格式守伊之助
・立行司格木村庄之助
このような階級制度があります。
こうしたランクの定員ですが、
下2つである立行司格は2名と決まっていますが、
各々の格の行司数には特に規定はありません。
(ただし、立行司格が空席の場合もあります)
しかし、行司は65歳定年制で定員が45名以内、
かつ、十両格以上の定員が22名以内と決まっていますので、
いつでも誰でもなれるという訳にはいかないようです。
行司って、どのくらいの給料をもらえるの?
行司の給料は、月給制で、
「本俸」と「衣装代」「手当」の3つが
支給されるシステムになっています。
まず、本俸の基準額は以下の通りで、
詳細は、各人の能力・成績・勤務状況に応じて、
日本相撲協会の理事長が決定するのだそうです。
それぞれの行司格の基準額は以下のようになっています。
・序ノ口格行司(14,000~20,000円未満)
・序二段格行司(20,000~29,000円未満)
・三段目格行司(29,000~42,000円未満)
・幕下格行司 (42,000~100,000円未満)
・十枚目格行司(100,000~200,000円未満)
・幕内格行司 (200,000~360,000円未満)
・三役格行司 (360,000~400,000円未満)
・立行司 (400,000~500,000円未満)
序の口格行司の1万4千円というのが、
かなり厳しい世界だな…
という印象を抱かせますね。
もっとも、行司は相撲部屋に所属しているので、
衣食住に関して困ることはないのですが、
プライベートで使える給料はほぼ無いと言っても
過言ではない気がします。
また、行司格に応じて衣装代も支給されます。
・幕下以下行司(20,000)
・十枚目格行司(25,000)
・幕内格行司(30,000)
・三役格行司(40,000)
・立行司(50,000)
具体的にはこのような給料システムになっています。
行司が着ている艶やかな衣装の裏には
このような階級の違いによる
衣装代の上下が存在している訳ですね。
なお、行司各によって着用できるものに差があるそうです。
この他に手当が支給されるそうですが、
こちらも相撲協会の理事長の判断によるので、
金額ははっきりしていません。
まとめ:大相撲の行司について
行司のなり方ですが、中学を卒業した
19歳未満の健康に問題がない男性が、
相撲部屋へ入門し、雑用などの下積みを経て
行司会や相撲協会へ部屋から推薦してもらう形で
なる事が可能です。
また、行司にも階級やランク付けというものがあり、
・序ノ口格
・序二段格
・三段目格
・幕下格
・十枚目格
・幕内格
・三役格
・立行司格式守伊之助
・立行司格木村庄之助
この9つの階級に分かれています。
給料の面でも、衣装代や手当を除くと
十枚目格になって始めて
月収10万円というまとまった額が
得られるという仕組みになっています。
やはり相撲界の一員ですので、
階級に基づく上下関係も厳しいのでしょうね。
今後は、相撲の取組だけでなく、
行司さんの仕事や身なりなどにも、
注目してきたいものです。